急性白血病
危険因子
急性白血病は、白血球と呼ばれる骨髄(骨の内部の柔らかい部分で新しい赤血球が作られるところです)のリンパ球から始まるがんです。白血病細胞は通常、血液にかなり早く浸透します。そしてリンパ節や肝臓、脾臓、中枢神経(脳や脊髄)、睾丸に転移します。
急性白血病は2つのタイプに分けることができます:
- 急性骨髄性白血病 –AMLは骨髄性の細胞の異常からくるがんです。リンパ芽球性白血病よりも一般的であり、すべての年齢の人々に見られます。しかし、最もよくみられるのは高齢者です。
- 急性リンパ球性白血 – ALLはリンパ球の細胞の異常から来るがんです。若年層にも高齢者にも見られます。リンパ節の腫れから発症し、比較的治療によく反応します。
急性白血病を発症すると、数日または数週間の間に重篤かつ急変する可能性があり、白血球の増加によって直接影響を受けます。患者は急速な悪化をすることもあり、、直ちに治療が必要になります。。
原因
現在、直接の原因は研究中ですが、急性白血病のリスク因子は次の通りです。
- 年齢
- 過去に放射線治療や化学療法を受けたことがある
- 核など、放射線被爆歴がある
- ベンゼンまたはホルムアルデヒドの投与歴
- ダウン症などの遺伝子異常がある患者
- MDS(骨髄異形成症候群)の患者
- HTLV-1などの特定の種類のウイルスに罹患している患者
- リスク因子がないと示されても急性白血病を患っている可能性がある患者様もいます。
症状
- 倦怠感、蒼白、異常な出血
- 明確な原因のない発熱と体重減少
- リンパ節に見られるしこり
- 肝臓または脾臓の肥大による腹部の緊張
- 歯茎の出血、歯茎の腫れ、炎症
- 呼吸困難 – 高白血球増加症
診断
- 骨髄検査―細胞を分析し、がんの種類を調べ、染色体のリスク因子を評価します。
- 血液検査―血液と血小板を調べ、肝臓、腎臓などの機能を調べる。
- 血液凝固検査 – AML-M3などの出血のリスクを判断するため
- 腰椎穿刺(脊椎穿刺–がんが神経系に転移している疑いがある場合に使用されます)
治療
あなたの医療チームは身体機能と患者様の年齢、白血病のタイプを評価し、最も適切な治療法を選択します。例えば次のような方法があります;
- 注射または経口投与による化学療法(両方の場合もあり)。化学療法はがん細胞を標的にして破壊し、骨髄が正常な白血球を生成できるようにします。治療中、ほとんどの患者は抗生物質だけでなく、必要に応じて輸血と血小板輸血を必要とします。
- 同種幹細胞移植は、がんを完全に治療するのに効果的です、最も一般的なタイプの同種異形移植では、幹細胞はその組織タイプが患者のものと密接に一致するドナーから来ています。この治療法の選択は、早い段階で医師から提案される場合があります。
- 白血球除去療法は、白血球を血液サンプルより分離する手順です。白血球が多い場合や、倦怠感や錯乱などの白血球増加の症状がみられる場合に利用されます。
- 髄腔内化学療法は、がんが脳や脊髄領域に転移している場合に利用されます。これは通常、脳脊髄液(CSF)を介して投与し、がん細胞が無くなるまで続きます。
放射線療法;脳に広がる可能性がある急性白血病の場合に考えられます。
優良医療ネットワークセンター(CoE)
- 悪性血液疾患に特化した医療チームが、総合的かつ継続的な診療・治療を行っています。化学療法または幹細胞移植などを行う場合もあります。
- HLA(ヒト白血球抗原)などの幹細胞移植と幹細胞合致移植関連を専門とする医療チーム、バンコク血液・骨髄幹細胞移植センターは、HLA幹細胞移植とハプロ同一性幹細胞移植の経験が豊富です。治療の決定は、がんの重症度、患者の染色体、およびその他の要因に基づく医師の推奨に基づいて行われます。
- 血液・骨髄幹細胞移植センターは、国際基準を満たすサービスを提供する設備が整っています。
- 感染症、肺疾患、心臓病などの多くの分野に精通した学際的なチームが、化学療法中および化学療法後の合併症の治療を行います。
- 化学療法ユニットの専門看護師チームは経験豊富で、化学療法中に発生する可能性のある合併症に対処する準備ができています。